
月経困難症を対象とした国内第III相長期投与比較試験の方法1)
目的 | プラセボ対照の二重盲検比較試験により月経困難症患者に対するジェミーナ配合錠の有効性を検証するとともに、長期投与時(1年間)の安全性及び有効性を検討する。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
対象 |
以下のすべての条件を満たした月経困難症患者248例
月経困難症スコア2,3)
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デザイン | 多施設共同二重盲検無作為化群間比較試験 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
スケジュール |
本試験は、症例登録及び事前検査を-2周期~-1周期、ランダム化を-1周期に行い、治験薬投与期間1周期~13周期及び治験薬投与終了後2周期の観察期間で構成された。 対象を周期投与※群、連続投与※※群、プラセボ群の3群にランダムに割り付け、治験薬1日1錠を毎日一定の時刻に28日間連続経口投与した。 以上28日間を投与1周期とし、出血終了の有無にかかわらず、29日目から次の周期の治験薬を投与した。 なお、投与1周期目の投与開始時期は、月経3日目とするが、±2日間の幅を認めた。
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主要 評価項目 |
月経困難症スコア合計の投与開始前(-1周期)から3周期(1~3周期)までの変化量 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
副次 評価項目 |
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安全性 評価項目 |
有害事象及び副作用、臨床検査値、体重、血圧、子宮の大きさ、性器出血状況 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
解析方法 |
[主要評価項目] 周期投与※群及び連続投与※※群とプラセボ群との差を投与群と観察周期の交互作用を固定効果、被験者を変量効果とし、相関構造にCompound Symmetryを仮定した混合効果モデルにより比較するとともに、月経困難症スコア合計と変化量の95%信頼区間を求めた(有意水準:両側5%)。また、ベースラインからの変化についてモデル推定値等を用いてグラフ表示により検討し、参考までに混合効果モデルによる群内比較及びt検定によるプラセボとの群間比較を行い、シミュレーション法により検定の多重性を調整した。 [副次評価項目] 主要評価項目と同様の混合効果モデルにより比較した。 主要評価項目及び副次評価項目ともにFASを対象とし、主要評価項目についてはPPSを対象とした解析を参考として実施した。主要評価項目の解析では欠測値の補完は行わなかった。 FAS(Full Analysis Set):登録症例から、不適格症例、治験薬未投与及び治験薬投与開始後の有効性に関する情報が得られなかった症例を除いた最大の解析対象集団 PPS(Per Protocol Set):投与開始後における重大な治験実施計画書違反例を除いた症例から構成される有効性評価が可能な集団 [部分集団解析] 主要評価項目について、混合効果モデルを用いて因子別の部分集団解析を行った。 因子としては、年齢(30歳未満/30歳以上)、体重(50.0㎏未満/50.0㎏以上)、月経困難症スコア合計(3点・4点/5点・6点)、月経困難症の診断(機能性/器質性)を用いた。 |
※周期投与:21日投与7日休薬 ※※連続投与:77日投与7日休薬
- 1) 社内資料:第Ⅲ相長期投与試験-無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(2018年7月2日承認、申請資料概要2.7.6.2)
- 2) Harada T, et al. Fertil Steril. 2008; 90(5): 1583-1588.
- 3) Harada T, et al. Fertil Steril. 2011; 95(6): 1928-1931.